労働組合の歴史と意義がよくわかった。
労働組合の本質は、企業を超えて業界横断的に同一の労働環境と賃金水準を設定し、それを下回る条件の企業が必要な人員を雇えなくするという共通規則と集団交渉にあり、年功賃金と企業内の養成制度と終身雇用を特徴とする日本では、企業別の組合しか育たず、真のユニオニズムに基づく産業別組合は発展して来なかったが、終身雇用制度が破綻し、非正規社員が溢れる現状において、遂に、ユニオニズムの覚醒と産業別組合・一般組合の発展が求められているということ。
個人の幸福は、個人の努力と変化する勇気にかかっているという考えに縛られていたが、ジョブ型雇用、同一価値労働同一賃金、産業別組合(または一般組合)のセットによってこれを実現するアプローチもあることが知れた(非生産的な既得権益層が生まれて跋扈するような嫌な予感もするが)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年7月21日
- 読了日 : 2023年7月21日
- 本棚登録日 : 2023年7月18日
みんなの感想をみる