こういうずるい言葉がある、そしてそれはこういう理由でずるい、というだけでなく、
そのような言葉に対して、どのような反応をしたらよいか、まで入っていてとても面白かったです。
しかも、理想論はXXだけれど、それだと現実的でないからXXではどうでしょう、といった形で実践できそうなところも良かった。
人にバイアスを持って接さないように、自分の言動で人を型にはめたりしないように気をつけている私ですが、そんな私でも「これこういう理由で良くないんだ」とハッとさせられるものもありました。
男性である筆者さんがこのような本を書くことについて「当事者じゃないのに」という批判も覚悟の上のことだったのかな、と思います。
またこのような問題を指摘する側には常に、「そういう自分はどうなの」という批判もつきものかと思います。
その上でこの本を出版された筆者に、ありがとう、と伝えたいです。
私が覚えておきたいな、と思うのは
▼女性ならではの視点
「女性ならではの視点」を期待されるとき、女性は知らず知らずのうちに個人ではなく「女性の代表」として発言したりアイデアを提供したりすることがもめられること。だから、そういう場合は「プロジェクトに女性が少ないことに危機感を持って招集したが、女性を代表する必要はないので個人の意見を積極的に行って欲しい」などのフォローができるとよいということ。
▼女を捨てているね
メイクをしない女性に対するこのような発言に対しての筆者の回答案は
①「そのくらいのことで女を捨てられるならむしろ楽だったんだけどね」としんみり語って「女性はメイクをすべし」というルールのしんどさそのものを会話の主題とする
②「本当にそれで女じゃなくなるものなの?」と正面から聞き返すのもあり…
特に②に関して、このような自分と違う意見が出てきたら、正面から聞き返して、言葉の裏に潜む相手の考え方を炙り出してまずはそれを相手に認識してもらう、というのもありだなと思いました
- 感想投稿日 : 2023年3月25日
- 読了日 : 2023年3月25日
- 本棚登録日 : 2023年3月25日
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