この本には、二人の「賊」が登場する。
6年間の刑務所時代に、一般市民が被害者とならないための防犯上の忠告を書き連ねた「獄中日記」を記した「忍びの弥三郎」。
忍びの弥三郎が死亡しているため、この「獄中日記」を解説してくれた「猿の義ちゃん」。
「獄中日記」と猿の義ちゃんの解説を中心に、プロの賊の盗みの技について、犯罪行動生態学の観点から書かれている。
「獄中日記」は表向きは防犯上の忠告という形をとっているけれど、これは刑務官の検閲をパスするためで、本当の目的は獄中で他の窃盗犯から仕入れた盗みの技を、刑期満了後シャバに出てから実践するための記録なのだろう。
猿の義ちゃん曰く、「このまま出したら世の窃盗犯に技を教えるようなもので危険」ということもあり、肝心な部分は伏字になっていて意味不明な所も多い。賊の見事な盗みっぷりを垣間見ることはできるのだけれど、やはり欲求不満が残る。
ただ、間違いなく言えることは、「戸締りをしっかりしましょう!!!」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2019年2月21日
- 読了日 : 2013年7月19日
- 本棚登録日 : 2019年2月21日
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