メロスの翼

著者 :
  • 講談社 (2023年5月24日発売)
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感想 : 56
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東京アリーナで行われている、中国人同士の卓球の試合を見ていた帝都テレビスポーツ局の社員、中丸は中国人で健闘している選手の一人毛利翼(マオ・リーイー)が日の丸のタグを背中につけているのを見つけます。
なぜ、中国人選手が日本の国旗を背負って試合に臨んでいるのか?

21年前。
片桐弥生という大学生と羽根雅人という22歳の気立てのもの凄くいい無職の青年のカップルが弥生のアパートの隣の部屋の子どもが、母親の交際相手から虐待を受けているのに気づき子供を助けますが。
母親の毛利愛美は自殺してしまい、当時4歳だった子供の翼少年は養護施設へ入ることになります。

そして翼は静岡の小学校で三崎啓介というクラスメイトから卓球を教わります。そこからこの物語は始まります。



この作品はミステリーだと思いますが、とても読みやすく卓球でこんなに熱くなれるとは思いませんでした。
出てくるキャラクターがみんな魅力的です。
まず、翼を助けた羽根雅人は人助けばかりしている超イケメンです。
そして成長した翼の素直で健全なところ。啓介との友情。

途中で話の内容はわかってしまい、ちょっとできすぎだと思うところもあるのですが、この作品が嫌いな人はいないと思います。
今まで読んだ横関大さんの作品の中で一番よかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年9月20日
読了日 : 2023年9月20日
本棚登録日 : 2023年6月16日

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