この作者さんの話は、文章力合格点だし、キャラクターもいいけど、どこかひっかかるところがあって、それがなんなのかうまく言葉にできなくて。。しばらくもやもやしていたけど。
わかった。キャラの設定に合ったストーリーや、キーワードがあまり出てこないんだ。
設定とストーリーの親和性が低い。
どういうことかというと。たとえば、中国を舞台にした話なら→中国っぽいキーワードをちりばめる。。肉まん、麻雀、香港のスラム街。上品な西洋人同士の話なら→ワイン、寄宿舎、十字架うんぬん。
そういった、設定や世界観とストーリーをシンクロさせるということが、この人の作品には少ない。
攻キャラの設定を活かして、サッカーだったり、物語の核心であるはずの兄との確執ももっと全面に出せばよかった。
せっかくネコを出演させ、攻と受をつなぐ接点にしたなら、ネコももっと話の全面に主張させる。ネコをひろって泣いていた子どもたちの再出演なども、あってもよかったかも知れない。
キャラや設定に合うシーンを書かず、ただ、ストーリーを前に進めるためのストーリーを書いているから、文章がどうしても説明文っぽくなったり、強引な流れに見える。
「強引な展開でも地の文で断言することにより話をすすめてしまうやりかた」
作者さんも「ストーリーを進めるためのストーリーを作る」のではなく「キャラや世界観の設定に合った・沿った、ストーリーを綴っていく」ほうが、逆に話書いたりまとめたりするの、いまより楽になるんじゃないかな。
多少はできているけど、もっと、もっとキャラにシーンや設定を添わせると良いと思います。
- 感想投稿日 : 2013年4月4日
- 読了日 : 2013年4月4日
- 本棚登録日 : 2013年4月4日
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