就活の気になる今日この頃、偶然大学の図書館で見つけて読み始めたが、とてもよい作品だった。
1〜3章までは、自分自身が千晴になってしまい、読みながら就活の厳しさにあてられ、とても凹んでしまった。正直鬱になった。
だけど、最終的に千晴が感じた就活とは何か、が未だ就活を経験したことのないわたし自身にも、なぜか不思議と染み込んできた。ぜひ、この本は、就活生や学生だけでなく、学生の子を持つ親、また、就活を乗り越えた社会人や、人事をする役員の方々にも、読んでもらいたい。
この本は、疑似就活で、プレ就活でも、あると思うのだ。
唯一残念だったというか、それまで千晴に乗り移っていた自分が消えてしまったのが、インターンの章である。なんとなく、おいてきぼりになった。しかし、マスコミの苦悩や汚れ役については痛みすら感じられたので、単純にわたし自身がテレビ局のインターンをしている自分が思い浮かべられなかっただけかな、と思う。
エピローグは、石田氏らしい素敵な終わり方で、続編が読みたいような、自分の中でずっと想像したいような、そんな気持ちになった。
久々に素晴らしい小説と出会った。星はもちろん5つ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
book
- 感想投稿日 : 2011年10月4日
- 読了日 : 2011年10月4日
- 本棚登録日 : 2011年10月4日
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