暮しの手帖 4世紀86号

  • 暮しの手帖社 (2017年1月25日発売)
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感想 : 3
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今号も特集が良かったので購入。
なんといっても大好きな土井善晴さんが登場していたので。「なべ奉行」のお話にはぶっ飛んだ。
「私ね、卑弥呼はなべ奉行やった、と思てるんです。(中略)卑弥呼は、なべの理を、誰よりもはやく身につけた人。誰よりもおいしいものを作る人間だったのです。それはもう、魔法ですよね。なべを仕切る人は魔法使いですよ。そうやっておいしいものを作る人は尊敬されて畏れられて、やがて集落を仕切るようになったんやないか。卑弥呼はきっと、なべをあやつる料理名人です。なべを仕切るもの、国を仕切る、です(笑)。」
紹介されているお鍋のレシピも本当においしそう。シンプルなのだけど、それだけに、食材の選び方や扱い方、調理の手順が大切なのですね。

その他、オーブン料理や、ひとりごはん、ジューシーな肉厚ハンバーグや、お豆のレシピなど、お料理特集はすべて良。はずれなしです。
「平塚らいてうさんのゴマじるこ」の特集にも感激。食べてはみたいけれど、作るのはやはり大変そうと思ってしまったが。。

手芸特集の「ビーズ刺しゅうのブローチ」にも心トキメキました。写真付きの丁寧な説明を読んでいると、作れそうな気がしてくる。
奈良在住の新聞記者、行司千絵さんのハンドメイドのお洋服も素敵でした。憧れちゃうなあ。

以下、まだ読んでいないけれど、これからチビチビと読んでいくのが楽しみなページ。
☆「電力は選ぶ時代」 まさに気になっていたことなので、ありがたい情報。
☆「随筆」は、斎藤環さん、内田春菊さん、上野万梨子さんがとくに楽しみ。
☆おなじみ武田砂鉄さんの「今日拾った言葉たち」 言葉が溢れかえる情報社会で、私たちは言葉の洪水に飲み込まれて一緒に流されてしまっているのかもしれない。けれど武田さんは、グッと足を堪えて、きちんと立ち止まって、言葉たちをひとつひとつ拾い上げては思考する。思考することは大切だし、必要なこと。その意見のすべてに手放しで同意できるというわけではないけれど、武田さんの言葉がまた、読むものを思考へと誘ってくれるので、ありがたい。
☆「アミイゴさんの3・11」イラストレーターの小池アミイゴさんが訪れた東北。

今号は、花森安治さんのポストカード2枚の付録付き。
見ているだけで気持ちがホクホクする。
巻頭にも花森さんのお仕事の特集あり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 雑誌
感想投稿日 : 2017年2月4日
読了日 : 2018年8月5日
本棚登録日 : 2017年2月3日

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