漱石先生と私たち (中公文庫 こ 63-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (2023年11月21日発売)
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本棚登録 : 55
感想 : 10

夏目漱石の弟子とか書生というか周囲の人たちの内の1人が書いた漱石回顧録なんだろうなという軽い認識で読み始めたが予想以上に事細かな思い出話が詰まっていて楽しく読んだ。
「修善寺日記」には入院中の漱石をお世話したり鏡子夫人にも気を配り、毎日見舞いに訪れる前に花を摘んだり分けて貰ったりなど記されているが、文章から感じられる漱石に対する深い敬愛と親愛ぶりに驚いた。
俳句会での態度について寺田寅彦に窘められたことなど赤裸々に記していて気取ったところのない素直な人柄を感じ、三四郎を読みたくなる(小宮氏がモデルらしい)。
巻末の香日ゆらさんのコミックエッセイが楽しく、参考になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイその他
感想投稿日 : 2024年1月13日
読了日 : 2024年1月13日
本棚登録日 : 2024年1月13日

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