フレッド・ヴァルガスを読むのは2作目ですが、何だかヴァルガスのファンになってしまいました。 (笑)理屈っぽいがユーモアな会話と個性溢れる登場人物描写、そして意表をつくストーリー展開が良いです。
三聖人シリーズの第1弾。中世史研究のマルコ、先史時代研究のマタイ、第一次大戦研究のルカの3人の研究者が、マルコの伯父ヴァンドスレール元警視とともにボロ館に引っ越してきて事件に遭遇するという話で、隣の家の庭に突然ブナの木が出現したという出だしは本格推理小説としては王道を行く予感があってこれだけでもぞくぞくします。(笑)
主人公のそれぞれが魅力的人物ですが、シニカルな笑いを誘う会話がまた面白いんですね。本格推理と気合いを入れて読んでいたので、3分の1くらいからこういうプロットで犯人はこの人かなと思って読んでいたのですが、さらに一捻りあってすっかり外してしまった。(笑)終わってみれば構成も見事でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
推理小説、ミステリー
- 感想投稿日 : 2012年5月3日
- 読了日 : 2012年5月3日
- 本棚登録日 : 2011年8月20日
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