2012年、フランス映画。監督はクリスチャン・ヴァンサン。
実際にミッテラン大統領の女料理人として著名なダニエル・デルプシュの足跡をモデルとした映画とのことです。
主演はカトリーヌ・フロ。共演は大統領役にジャン・ドルメッソン、給仕長役にイポリット・ジラルド、パティシエで助手役にアルチュール・デュポン、オーストラリアテレビ局のレポーター役にアーリー・ジョヴァー、大統領官邸のシェフ役にブリス・フルニエなど。
南極フランス領の科学基地で料理長をつとめるオルタンス・ラボリ(カトリーヌ・フロ)はかつてエリゼ宮で大統領の料理人をつとめていた。
南極での生活を終えるにあたり思い出されるのはエリゼ宮での料理に心身を捧げた日々。
フランスの片田舎から呼び出され、エリゼ宮で大統領の昼食を任されることになったオルタンスの回想が南極最後の日と交錯する。
大まかなストーリーをモデルとなった人物の実際に合わせているせいか大きな盛り上がりには欠けるとともに、エリゼ宮の役職を退任するにいたった直接の理由もちょっともわーっとしていて、最後は少ししっくりこない部分もありましたが、映画的な構成と全体の流れとしてはまずまずな感じでした。
旧弊な?システムと形式が残る主厨房をしり目に、オルタンスが繰り出す料理の数々に大統領をはじめそれをごちそうになった要人たちから感謝される様子はとても良かったですね。
オルタンスを中心に助手のパティシエと給仕長がチームとなり一丸となって目標に進む姿もストーリーとしてはなかなかのものでした。
そして、題名が「大統領の料理人」というだけあって一番の見せ場は大統領との会話の場面でしたが、大統領が嬉しそうに料理のことについて話すシーンや、大統領が厨房に降りてきてトリュフとワインを振る舞うシーンでオルタンスに逆境に打ち克てと励ますシーンなどがこの映画の見所でしたね。
大統領役のジャン・ドルメッソンは俳優は初体験で本業は哲学者、作家だそうで、やっぱり威厳が滲み出ていたと思います。
それから特典映像としてダニエル・デルプシュご本人が登場していましたが、主役のカトリーヌ・フロはよくそのイメージを捉えていましたね。エリゼ宮の場面と南極の場面それぞれでその心境をよく演じていたと思います。
オルタンスはたまに癇癪を起していましたけど、果たしてご本人もそうだったのかな・・・。(笑)
しかし、この映画ではさらなる見せ場があるんですよね~。
それは、フランスで料理映画と言えば・・・、やっぱりこれですよね~。(笑)
ポルチーニのスクランブルエッグ
サーモンのファルシ
サントノレ おばあちゃんのクリーム
美しきオーロラの枕
シャラント風スープ
ロシュフォール風ジョンシェ
などなど
トリュフやらサーモンやらフォワグラやら牡蠣や甘い果物やらクリームやらがふんだんに使われている料理が次から次へと登場してくるのがとても楽しくてじゅるじゅるでした!(笑)
もうその美味しそうなこと美味しそうなこと!
フランスワインとともに一度は食べてみたいなあ!!
DVDの特典の中に最初の3つのレシピが載っていたので、いつか家人が作ってくれるといいんだがなあ。じゅるじゅるじゅる。(笑)
- 感想投稿日 : 2020年9月21日
- 読了日 : 2020年9月20日
- 本棚登録日 : 2017年10月15日
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