魔法を舞台にした作品だが、主役は魔導士ではなく写本師。
選んだ本の材質、インクの原料、ペンの種類など魔法が変わる。地味な手作業の先に夢があるようで、読んでいて面白かった。
買った文庫本の後ろにあった解説で、魔法を扱う作品であるなら、その魔法を自然なものとして、扱う世界観として書くべきで、現実との比較をしてはいけない、と触れていた。
この解説に思わず、大きくうなずいた。自分が転生ものにしっくり来ないのはこれだ。ファンタジーの世界観はファンタジーの価値観を持って描かれるべき。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年6月30日
- 読了日 : 2023年6月29日
- 本棚登録日 : 2023年6月29日
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