「カフェかもめ亭」の続編。
だが、実際には「カフェかもめ亭」の表紙に描かれた猫のイラストにヒントを得て、作者が子供向けに発表した猫にまつわるエピソードを、かもめ亭のマスター・広海に向けて、広海が子供の頃に出会った野良猫が魔法の力を借りて、人間の姿になって現れ、猫にまつわる話を語るという形式で描かれている。
猫とか魔法とか、とてもファンタジー要素が多いのだけど、この作家さんの作品はいつも人生のいいことばかりを描いている訳ではないことが特徴的。
魔法が出て来るのに、普通に助からない命もあるし、人の悪意もきちんと描かれるし、悲しい話もある。
ファンタジーが苦手な私は、いつも最初に「失敗したかも」と思いつつ、読み始めるが、いつの間にか作者の世界観に引き込まれてしまう。
子供向けの作品の方で活躍されているのか、なかなか新作が出ない作者さん。
「百貨店の魔法」はまだ読めてないけど、新たな風早の街を描いた作品が待ち遠しい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ライトな感じ
- 感想投稿日 : 2021年6月4日
- 読了日 : 2021年6月4日
- 本棚登録日 : 2020年4月3日
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