二部完結。
カイジを読んでて思うのは、人間は本質的な成長はほとんどできないんだろうなということ。
カイジにしたってあれだけの修羅場をくぐり抜けても、一度気を抜けばまた自堕落で目の前の欲望にひれ伏してしまう。そこで自分の目を覚ましてくれるのは、心がひりつくようなリスクをとることしかなくて、その状況に飛び込むことでようやく心に望みが生まれていく。
何度も裏切られ、過ちを繰り返し、絶望して、それでもギリギリで心が枯渇しないために必要なことは、積み重ねや時間じゃなくて瞬間的な覚悟なんだなということをまざまざと教えてもらえた良書でした。
あとカイジのどうしようもなくお人好しの部分もこの作品の大きな特徴。その人間性がどういう結末を生むのか。すごく面白い作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
マンガ
- 感想投稿日 : 2011年8月8日
- 読了日 : 2011年8月8日
- 本棚登録日 : 2011年8月8日
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