「男の娘」とは二次元文化のスラングだと理解していたが、本書は現実のトランスジェンダーの女装者を対象としている。さまざまな専門用語・カテゴリーの定義が初心者にはわかりにくく、また取材者と取材対象の距離がノンフィクションとしては近すぎる感がした。「なるべく女装の明るい側面を強調」と明示しているように、差別や病気や犯罪などの問題はあまり深く言及されない(取り上げられた女装者たちが高学歴だったり、アッパーミドルクラス以上の「恵まれた」とおぼしき者が多い)。いろいろ不完全燃焼の1冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2015年9月10日
- 読了日 : 2015年9月10日
- 本棚登録日 : 2015年9月10日
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