毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集

著者 :
  • 左右社 (2022年9月29日発売)
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感想 : 49
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枡野浩一さんの全短歌集とあるので、これは是非と思って買ったんですが、黄なる歌は少なくて、付箋でつけたのは以前買った本の中にあった歌になりました。

・もう愛や夢を茶化して笑うほど弱くはないし子どもでもない
・結果より過程が大事「カルピス」と「冷えてしまったホットカルピス」
・野茂がもし世界のNOMOになろうとも君や私の手柄ではない
・結婚はめでたいことだ 臨終はかなしいことだ まちがえるなよ
・毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである
・太ってもやせてもたぶん君よりは宮沢りえは百倍美人
・悪口は裏返された愛だけど愛そのものじゃないと思った
・塩酸をうすめたものが希塩酸ならば希望はうすめた望み
・辞書をひきバレンタインが破廉恥の隣にあると気づいている日
・素人と呼ばれてしまふ それでも良いとおもってしまふ 愛については
・愛人がいるって人は奥さんに捨てられてない立派な人だ
・麻焼けがとてもきれいで生きていてよかったような気がする色だ
・だまされるほうが悪いと言われたが だましたほうが悪いと思う
・川柳と俳句と短歌の区別などつかない人がモテるひとです
・さよならをあなたの声で聞きたくてあなたと出会う必要がある

枡野さんのは、文庫本の方が読み物としても数段楽しく、歌だけではなくプロヂュース力に長けた歌人なんですな。

②、既読の枡野浩一さんの本

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 短歌・俳句・詩
感想投稿日 : 2023年5月26日
読了日 : 2023年5月26日
本棚登録日 : 2023年5月26日

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