あなたの話はなぜ「通じない」のか (ちくま文庫)

  • 筑摩書房 (2006年12月6日発売)
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感想 : 27
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2012年以来の再読。
当時は全然響いていない内容であったが、某ビジネススクールでロジカルシンキングに携わらせていただくようになり、考えるプロセスを意識するようになってから読むと本当に良いことが書かれている。

通じ合えるって素晴らしい!
言葉が通じないのは通じるだけの信頼関係がないからだ!

私の話も今まで通じていなかったのだろうか?と思わず耳をふさぎたくなる内容だった。

問いを立てる、自答、自問、調べる、更に問いを立てる、、、が考えるという事。このプロセスを粘り強く繰り返していくことで、自分の内面があぶりだされていく(自分の内面、意見が見えてくる)
ちょっと考えれば手が届きそうな小さな問いから始めることがお勧め。

WHYの問いはレベルが高い。具体的なものほど容易、時間は近いほど容易。時に距離のある問いを挟むことで、対話に動きが生まれる。

問いを共有することで、相手とわかりあえる。意見が合わない相手とでも、問いであれば通じ合える。
日本語において問いは省略されることが多いので、それをしっかりと掴むことが、コミュニケーションの第一歩。
問い⇒意見⇒根拠

まずは、相手との問いを理解する。
相手の根本思想をつかむ。発言の根っこにはその人を発言に向かわせている動機・思いがある。根本思想を理解することで相手を的確に理解できる。

問いの構成;
空間軸(自分⇒世界へ)、時間軸(過去⇒未来へ)、人の軸(自分⇒相手へ)


好きな人の話はよく聞く=メディア力を高めなければならない。
何を言うかよりも、どんな気持ちでいうのか、が重要。

「決め」が論理を育てる。
自分で考えて、自分の考え「決め」を打ち出す。キメが的確でかつ個性的であるほど、聞く人は意味を感じる。
何も決めずになんの角度もつけず、何も切り落とさずフワフワと一般論の空気を伝えても、誰も反発はしないが、意味がない。
リスクをとって決めるからこそ、自分の判断が正しいか考えぬき、周到に用意、他者を説得しようとする。普段から地道に「自分はこう考える」を打ち出す習慣を持つことで論理力はつく。
(一体感を求めているような場面では論理は不要)

事業計画とは夢に日付をいれること
willと夢を分けるのは、時間軸を入れることだ。
今まで何をやってきたかではなく、今後何をやりたいのかのベクトル。ベクトルは方向と勢いを感じさせ、その先を想像させる力がある。「意志」をはっきり言う!

理論よりも感情の方がコミュニケーションのスピードが速い。
相手は、この人はどんな人かを、すぐに判断して楽になりたい。
コミュニケーションには、自分の能力がごまかしなく現れる。

社会のつながり―ものよりも人とのつながりで自分を語る
自分の仕事は、誰に、どのように役立っているのかで説明ができるようにしておくこと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月16日
読了日 : 2021年2月16日
本棚登録日 : 2021年2月16日

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