最近スピノザ関係の本を何冊か読んで、どうしてもわかりにくい部分があったのだけど、この本でほぼ解消された。かなり噛み砕いて、例えなど使いながら思想の大事な所を紹介してくれる。
汎神論。彼の思想は古代インド哲学や老子と似ていると思ったが、著者もそう書いている。
スピノザはずっと神に始まり神に終わると言っていいほど、神の存在を大前提にしているのに、何故か無神論者と言われていた。スピノザの言う神が、わかる人にはすぐわかるが、わからない人には何故かずっとわからないのだ。スピノザもそう書いていたっけ。
東洋思想は創始者の直感から始まり、後にあれやこれやの解説が教派として広がる傾向があるというが、スピノザも同様にまず直感から入った人のような気がする。
スピノザのエチカ以外の本も読んでみたくなった。
この本、少々値段は張るがかなり読みやすくてお薦め。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年5月13日
- 読了日 : 2021年5月13日
- 本棚登録日 : 2021年3月4日
みんなの感想をみる