ジュリー・ビック氏の著。
この本は昨日初めて読みましたが、1997年10月初版の古本です。
ですが、12年経過してなお、色あせてない内容でした。もっと早く読んでいればよかった。
というのも、マイクロソフトがWindows95 とか Excelの開発・マーケティングをこんな手法で
進めてきていたのか? だから10数年経過したいまもなおこれほど世界中で使われているのだろうな、
と納得の内容だったからです。
当たり前といわれればそれまでですが、果たしてそこまで徹底している会社(ITに限らず、
商品を製造している会社なら全て)はどのくらいあるのだろうか?と考えさせられました。
例えばP62の「SWOTチーム」ではよく知られているSWOT分析について書かれていますが、
その調査の仕方が深いんです。敵を知り己を知れば百戦危うからずといったことわざは
ここまでやらないと当てはまらないんだろうな。ライバルの会社の経営陣になりきって
ライバル会社ではこういう手をうつだろうなと全身全霊で予測するのだそうです。
他にもP65にはライバル会社で同じ役職にある方の家族写真を卓上におき、写真にうつった
7人の子供の名前と誕生日をそらんじているくらいまでライバル会社を調べていたそうです。
いまなら個人情報保護法で日本は入手困難な情報でしょうが、その執念には驚かされます。
P17には個人の失敗も、処罰の対象ではなく、研究対象として大切にされ、その失敗プロジェクト
の責任者は昇進させられるという話しもあります。「もし僕が成功した製品を担当していたら
どうなっていただろうね!」とのセリフも驚きでした。 うーん。
by mshibuya
- 感想投稿日 : 2010年8月17日
- 読了日 : 2009年10月21日
- 本棚登録日 : 2010年8月17日
みんなの感想をみる