本巻が最終刊。だが,話は光くんの中学校2年生の夏休み明けで終わってしまう。それは,作者の戸部けいこさんが,連載途中で亡くなってしまったからだ。享年52歳。あまりにも若すぎる死である。
第29話と30話(最終話)は,「ネーム」(ペン入れ前の構想ノート)が紹介されている。そして30話で完結するような展開になっている。さすがプロ魂だ。病床でここまで描き上げたことに脱帽するだけだ。
母親幸子の最後の心の言葉がジーンとくる。御法度だが,ここに書き写しておく。
光がわたしに教えてくれたこと
それは起こってしまったことは変えられないけど
自分と明日は変えられるってこと
自分が変われば
相手も変わるかもしれないってこと
これからも壁にぶつかり 思い悩む日は来るだろう
現実は厳しくて不安はいっぱい
でも逃げずに何か方法をみつけていこう
そして何か一つでも 良いことをみつけて生きてゆくの
どんなちっちゃなことでもかまわな
笑顔とともに…
この世の
光とともに…
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
教育一般
- 感想投稿日 : 2021年12月18日
- 読了日 : 2021年12月18日
- 本棚登録日 : 2021年12月18日
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