失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選 (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社 (2012年7月12日発売)
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本棚登録 : 298
感想 : 44
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推理小説のような要素ももつ短編集。劇作家が書いたのがよくわかる、独特な雰囲気がある。
粛清に支配された政治局の閣僚の攻防が繰り広げられる会議を書いた「失脚」、オイディプス神話をモチーフにした「巫女の死」が良かった。
特に「巫女の死」は、ドストエフスキーの大審問官のようで、こちらは丸で神話殺しのようだ。オイディプス神話の登場人物がそれぞれ登場し、自分だけが知る真相を神託を下した巫女に語る。読み進めるうちに何も信じられなくなり、神を疑うような展開になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年2月28日
読了日 : 2015年2月28日
本棚登録日 : 2015年2月28日

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