推理小説のような要素ももつ短編集。劇作家が書いたのがよくわかる、独特な雰囲気がある。
粛清に支配された政治局の閣僚の攻防が繰り広げられる会議を書いた「失脚」、オイディプス神話をモチーフにした「巫女の死」が良かった。
特に「巫女の死」は、ドストエフスキーの大審問官のようで、こちらは丸で神話殺しのようだ。オイディプス神話の登場人物がそれぞれ登場し、自分だけが知る真相を神託を下した巫女に語る。読み進めるうちに何も信じられなくなり、神を疑うような展開になる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年2月28日
- 読了日 : 2015年2月28日
- 本棚登録日 : 2015年2月28日
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