[新版]ブルー・オーシャン戦略

  • ダイヤモンド社 (2015年9月4日発売)
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ビジネスを語るときに、「ブルー・オーシャン」「レッド・オーシャン」という言葉はあまりに頻出。その元ネタが本書。ブルー・オーシャン戦略とは、血みどろの戦いが繰り広げられるレッド・オーシャンから抜け出し、競争のない市場空間を生み出して、競争を無意味にする戦略である。代表例として、サーカス業界の「シルク・ド・ソレイユ」が挙げられている。言うは易く行うは難し、であるが読んでおいて損はないだろう。

【メモ】
・バリュー・イノベーションがブルー・オーシャン戦略の土台となる。バリュー・イノベーションとは、コストを押し下げながら、買い手にとっての価値を高める状態を意味する。コストを下げるには、業界で常識とされている競争のための要素をそぎ落とし、買い手にとっての価値を高めるために、業界にとって未知の要素を取り入れる。すると時が経つにつれて、優れた価値に引き寄せられるようにして売り上げが伸びていき、規模の経済性が働くため、いっそうのコスト低減が実現する。

・優れた戦略に共通する3つの特徴
①メリハリ
②高い独自性
③訴求力のあるキャッチフレーズ

・ブルーオーシャン戦略の6原則
①市場の境界を引き直す
②細かい数字は忘れ、森を見る
③新たな需要を掘り起こす
④正しい順序で戦略を考える
⑤組織面のハードルを乗り越える
⑥実行を見据えて戦略を立てる

・買い手に提供する価値を見直して、新しい価値曲線を描くための4つのアクション
①減らす:業界標準と比べて、思い切り減らすべき要素は何か
②付け加える:業界でこれまで提供されていない、今後付け加えるべき要素は何か
③増やす:業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か
④取り除く:業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か

・戦略実行にともなう組織面の4つのハードル
①意識のハードル
②経営資源のハードル
③士気のハードル
④政治的なハードル

・市場の境界を引き直す6つのパス
①代替産業に学ぶ
②業界内のほかの戦略グループから学ぶ
③買い手グループに目を向ける
④補完財や補完サービスを見渡す
⑤機能志向と感性志向を切り替える
⑥将来を見通す

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経営戦略
感想投稿日 : 2023年5月3日
読了日 : 2023年4月28日
本棚登録日 : 2023年4月28日

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