スケッチは3分 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2006年11月16日発売)
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本書の目的は、「手軽で簡単、そしてきわめて、短時間でスケッチが描けるようになるためのものです。」
ではありますが、「誰にでも」とは書いてはいなかった。ながめたり、ぺらぺらめくってみる分には、活字もすくなく楽しい気分になるのですが、いざ描こうとするとその限りにあらず。やはり、何にでも年期が必要であり、はたまた、その前に、絵心が必要であったり。図形をならべるロジカル本の数段を上をいく、スケッチ本なのである。

目にとまったのは、次のことばです。

・3分しかかからないのではなく、3分しかかけないように手を抜くという意味です。
・論理的・工学的な観点からの考察が行われています。
・線描写の奥深さに注意すること、私たちの身の回りのものは、線ではなく面で構成されている
・スケッチがうまくなる近道は、線と円をものにすること
・スケッチの対象を右上がりの構図になるように置くといい
・奥行の表現は、先がどの一点に集まるかに注目する

・ちょいスケッチ:ちょいスケは、下書きをふくめて 4~5分で完成させるスケッチ
・コピー用紙+黒の水性ペン+黒色の色鉛筆 か、スケッチブック+万年筆+黒色の色鉛筆で、ちょいすけの道具はOK
・ちょいスケは、①線描写と、②面塗りの混合表現
・対象を浮き上がらせるために、背景は黒く塗りつぶす
・特徴のある部分を細かく描写することによって写真より魅力を浮きだたせる。
・スケッチをする側の観察眼が、大きな比重をしめる。
・ちょいスケでは、描きたい部分の特徴を強調して書く
・フリーハンドで、線や円を書きまくる
・円を書くときは、反時計回りにペンを走らせる
・人の目は対象を線としてとらえるのではなく、面の集まりとしてとらえている
・CADは、1980年代に、ワイヤーフレームから、ソリッドモデルや、テクスチャーマッピングに移行した。CADを参考に書く
・素材がかわったら、一本線ではなく、二重線で書くと、くっきりと浮かび上がる
・遠近法と消点をちゃんと描く
・黄金比≒1.618を使う
・造形や模様の繰り返しはちゃんと書かない。省略画法をつかう
・描くテーマは1つに絞る
・ラベルなどの文字は白抜きで処理する
・複雑なものは、ちょいスケではかかない。4・5分でかけないから。

目次

はじめに
第1章 スケッチの威力
第2章 線と円を使いこなす
第3章 視点の置き方
第4章 アイテムはこう使う
第5章 描写には手順・法則がある
第6章 モノを描く
第7章 ひとを描く
第8章 風景を描く
おわり

ISBN:9784334033804
出版社:光文社
判型:新書
ページ数:232ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2006年11月
発売日:2006年11月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA

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カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年12月19日
本棚登録日 : 2022年12月10日

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