1965年、まだ植民地時代の後遺症の残る
アフリカ中央の小国ルワンダ。
そんな超赤字国家の経済状況を再建する為に日本からルワンダの中央銀行総裁として着任した著者の記録。
貧しいアフリカ諸国の中でも特に貧乏な国の一つであったルワンダは、経済のほとんどは小農の自活経済。
さらには外国人が特権階級として滞在していた。
著者はあくまでルワンダ国民の福祉向上を目的とした通貨制度、さらには経済再建計画という経済全般を組織しその後の同国の経済発展の土台を築いた。
ルワンダ人は怠惰だ、故に外国人が要職に就く方が良い
という外国人の声を鵜呑みにせず直接ルワンダ人と会話し、相談し、その意見を聞いてルワンダ人を理解しようとした。
通貨改革の成功は、ルワンダ国民ひとりひとりの努力によるものである。
そしてそこに不公平があってはならない。
正直かつ辛抱強い労働だけが、真面目に労働する人々みなに公正かつ正当な利益をもたらす。
これが、真の民主主義の要求するところなのである。
途上国にとってその発展を阻む最大の問題は人にある。
しかし、その発展の要素もまた人なのだ。
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- 感想投稿日 : 2023年10月21日
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- 本棚登録日 : 2023年10月21日
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