反ナチとか反戦思想映画と見ると違うんじゃないでしょうか。もちろん、ナチズムを風刺していますが、この作品は、ジョジョという男の子が現実社会と直面することで、子供から大人に向かう通過儀礼を描いています。目をみはるのはタイカ・ワイティティ監督の間口の広さです。冒頭のナチの熱狂にビートルズの熱狂重ねてみたり、テント合宿の夜景のこの世のものと思えない美しさとか、自由を象徴するジョジョとエルサのダンスシーン、リルケの「生き続けよ 絶望は最後ではない」という詩句での感動を促す結び方、ただただ凄い、万人を惹きつける映画作りの才能でした。
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- 感想投稿日 : 2021年3月7日
- 読了日 : 2021年3月7日
- 本棚登録日 : 2021年3月7日
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