怪談が大好物の自分としては、喪服の女性が夜の広場にぽつんと佇んでいるという光景だけで、いいものを見たと思う。流れは巷にあふれるタクシー怪談の亜種といったところだが、地球のヴェネツィアで昔語られていたとされるものが、火星のネオ・ヴェネツィアで時を越えて現れることへの不思議さが独特でとてもいい。アリスちゃんが語る最後のセリフもまた、都市伝説として完成されているという印象を与える。天野先生は不思議な話を描くのがとてもうまい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2024年3月12日
- 読了日 : 2024年3月12日
- 本棚登録日 : 2024年3月12日
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