栗山英樹さんは日本ハム監督になって今年で8年目。
大変活躍されていますが、選手時代の実績はあまり華やかなものでなく、コーチ経験もないまま監督になりました。
学び続けなければならないと思った栗山さんは古今東西の古典を中心に読書を進めていきます。
〈その日起こった出来事をどのように受け止めるのかを考えると、古今東西の先人や偉人が残した言葉が浮かび上がってくるのです。もはや野球ノートというよりも、人生ノートと言ったほうがいいかもしれません。〉
本当に監督というのは、いろいろな人の気持ちを考え、思いやりをもって気配りしているんだなあと思いました。
60の言葉からひとつだけ紹介します。
「尺蠖(せきかく)の屈するは、以(もっ)て信(の)びんことを求むるなり」
ファイターズが本拠地とする札幌ドームは、2020年の東京五輪でサッカー競技の会場になっているそうです。
知らなかった!
だからこのたびマラソン札幌案がでてきちゃったんですね。
そのためファイターズは6月から2か月間「死のロード」に出るのです。
〈栗の樹ファームで過ごしていると、様々な動物や昆虫に出会います。尺取虫(尺蠖)もそのひとつで、身体をギュッと屈めてから伸びる。
20年シーズンに私たちが体験する長期遠征は、尺取虫が屈んでいるときに置き換えられるでしょう。〉
この梅雨の季節や夏の移動は気持ちが滅入ってしまいがち。
しかし一方では、成長する好機ととらえることもできるそうです。
〈私自身も経験したことがないスケジュールですから、どのような困難が待ち受けているのか想像できません。けれど、難局に立たされたら尺取虫のように身体を屈め、グッと足を踏み込んで、「この苦しみを必ず喜びに変えるぞ」との思いで戦っていきます。
何よりも、サッカー・ワールドカップ、ラグビー・ワールドカップと並んで、世界の三代スポーツイベントと言われる五輪に、間接的とはいえ関わることができるのです。日本選手団を精いっぱい応援しながら、ファイターズも勝利に向かって邁進していきます〉
ガンバレ、ファイターズ。
- 感想投稿日 : 2019年11月24日
- 読了日 : 2019年11月24日
- 本棚登録日 : 2019年11月24日
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