北朝鮮の暮らし: 浮浪児と美女軍団 (小学館文庫 R み- 15-1)

著者 :
  • 小学館 (2002年12月1日発売)
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(2003.09.20読了)(2003.03.28購入)
<著者が収集した生活物資から見える北朝鮮の姿>
次から次とニュースになる北朝鮮からの亡命者。
韓国でのユニバシアード大会に現れた北朝鮮の女性応援団。
この2つの間にあるギャップはいったいなんなのか?
麻薬の密売と偽札作りで、集めたお金はいったい何に使っているのか?まったくよくわからない国、北朝鮮。独裁国家のリーダーは、テレビに出て国民を鼓舞する演説をするというイメージがあるけど、2代目の世襲になるとそれもやらない?
「北朝鮮大脱出 地獄からの生還」に続いてこの本を読んでみました。
著者が、北朝鮮を訪れた際に入手したものや、中国の北朝鮮国境付近で入手したもの、人にお願いして入手したもの、北朝鮮からの輸入物を取り扱っているところから入手したもの。そのうちから80点ほどを選んで、写真と文章で、北朝鮮の生活の様子がわかるようになっています。
「買出しのための物乞い袋」「食糧配給証」「出張用糧票」等々
どんぐりを材料にして作られた味噌。味のない薄い色の醤油。乾燥酢。取っ手の左右がアンバランスな鍋。ビンの栓を抜くとゆがんでしまう栓抜き。体を洗うと傷がついてしまうのではないかと思われるざらざらの石鹸。いろいろあげてありますが、北朝鮮に韓国並の生活ができる日はいつなのでしょうか。

☆関連図書
「北朝鮮大脱出 地獄からの生還」宮崎俊輔著、新潮OH!文庫、2000.10.10
「ソウルと平壌」萩原遼著、文春文庫、1998.10.10
「謎の独裁者・金正日」佐々淳行著、文春文庫、1999.02.10

(「BOOK」データベースより)amazon
配給の途絶えた食糧を求めて、買い出しに行く人々の物乞い袋、粗悪なトウモロコシ、ボロボロになった布靴、ゴムの入っていないパンツ、洗っては何度も使うコンドーム…北朝鮮の人々は、電気の来ない暗い家で暮らしている。闇市場には浮浪児が集まり、一粒の米を求めて彷徨う。一方に釜山のアジア大会に登場した美女軍団がいる。立派なスーツを着た外交官や高級幹部がいる。彼らは援助物資などを横流しして豊かな生活を満喫している。そんな不思議な国「北朝鮮」の庶民の苦しみを、ここに掲載した生活物資80点の写真が如実に物語っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アジア情勢
感想投稿日 : 2003年9月20日
読了日 : 2003年9月20日
本棚登録日 : 2003年9月20日

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