空耳の森 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社 (2012年10月31日発売)
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本棚登録 : 433
感想 : 77
4

この後味の悪さ、好きだわ~!!

米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」を思い出しました。
最後の最後で、ブラックなどんでん返しが待っているパターン(笑)

柔らかな語り口に、途中まで安心して読み進めていくんですが、
ある一文を境に、オセロのように一気にひっくり返される。
あざとさすら感じさせるトリックなので、苦手な人は苦手かもです。

個人的に、一番度胆を抜かれたのが「アイランド」。
まだ幼い姉弟。二人は孤島に置き去りにされているらしい。
姉は腹をすかせた弟のために狩りに行く。恐ろしい獣がいる洞窟へ。
まさかこんな結末が待っているとはね。

また、それぞれの短編が少しずつ繋がっていて、
再読をしたら素通りしてしまった伏線にも気付けるような気がします。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BOOK
感想投稿日 : 2013年4月15日
読了日 : 2013年4月9日
本棚登録日 : 2013年4月15日

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コメント 2件

kwosaさんのコメント
2013/04/27

nanaco☆さん

リフォローありがとうございます。

ミステリ、SF、漫画......
わくわくするラインナップの本棚。
ときどき覗かせて頂きます。

『空耳の森』で七河迦南さんを気に入って頂けて未読であれば、是非『七つの海を照らす星』を読んでみてください(五月末には文庫化もされますので)。
そして、できれば刊行順に『アルバトロスは羽ばたかない 』も。

いやいや急にお勧めしてしまってすみません。
ミステリがお好きそうな nanaco☆さんが、どのような感想をお持ちになるか聞いてみたかったもので。

どうぞ、これからもよろしくお願いします。

ななこさんのコメント
2013/04/28

kwosaさん♪

フォロー&コメントありがとうございます(*^_^*)

「空耳の森」すごく好きなタイプの作品でした!
こういう後味の悪い作品は、良くも悪くもずっと記憶に残っちゃうんですよね~(笑)
読み進めていくうちに、「今度も騙されるぞ、騙されるぞ!」と心構えをしていたにも関わらず、
やっぱり最終的に騙されてショックを受けてしまうという、、、そういう作品でしたね~^^;

『七つの海を照らす星』もう少しで文庫化されるとのことなので、是非読んでみたいです☆
『アルバトロスは羽ばたかない』もチェックしてみますね。
オススメして頂いてありがとうございます~(^○^)

こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いいたします♪

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