鳥類学者の目のツケドコロ

著者 :
  • ベレ出版 (2018年7月11日発売)
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感想 : 10
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大都市の街中に多数のカラスがのさばっているのは日本だけらしい。
そのカラスとは主に大型のハシブトガラスだ。
街中でのさばっているのはなぜなのか説明されていたが "日本だけ" の理由は捨てられる生ごみの多さなのか?と思った。

東京は近年ムクドリやヒヨドリが多くなった気がする。
糞害に見舞われる場所も増えているので、数が減るようにハシブトガラスやオオタカの頑張りに期待している。
ヒヨドリは漢字だと鵯、「卑しい鳥」だそうだ。
見た目は可愛いらしさもあるが、木の実や果実を食い荒らし、鳴き声も汚らしいので個人的には好きな鳥ではない。

あまり見かけないのがハシボソガラスだ。
東京都心にはほとんどいないのではと思うくらい見ない。
東京で最後に見たのは4年程前になる。
東大農学部の敷地を歩いていたのを見つけたのだが、本書でハシボソガラスはよく地面を歩くと書かれていたのに納得。
木の上にいたらおそらく気が付かなかった。

ハクセキレイは自宅近くでも職場でも地面を歩いている姿をよく見かける。
土や草原に限らず、アスファルトの道や駐車場も歩いている。
尾羽をヒョコヒョコと振るのが特徴だが、その理由については全くわかっていないようだ。

イソヒヨドリは昔沖縄に行った時に海辺に沢山いた。
ヒヨドリと呼ばれているがツグミの仲間らしい。
東京八王子でも繁殖しているそうだが都心ではまだ出会ったことはない。
カワセミみたいに青くてムクドリほどのサイズなのでいれば直ぐに分かる。

チドリと言えば千鳥足。
チドリはたぶん実際に見たことがない。
普通の状態ではチドリはしっかりと歩くらしい。
抱卵中に敵が来た時に、巣から離れ注意を自分に向けるため、怪我をしてうまく歩けないふりをする姿からきているそうだ。

その他、割と身近にいる鳥たちの性質や暮らしぶりの一端を知ることができました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年5月21日
読了日 : 2021年5月21日
本棚登録日 : 2019年6月5日

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