みどり町の怪人 (光文社文庫 あ 72-1)

著者 :
  • 光文社 (2023年1月11日発売)
2.82
  • (0)
  • (1)
  • (17)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 92
感想 : 9
2

評価が低いのはエピソードが私には少々退屈だったのとラストにいまいち納得できなかったから。

「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」的な物語が6話と最終話で明かされる真実。
みどり町でおこった母子殺害事件の犯人は捕まることなく20年が過ぎた。
みどり町に住む人々は何かにつけて〝みどり町の怪人〟と関わろうとする。不都合なことや困ったことに辻褄を求めるように怪人を紐付けてしまう。

生きていればいろんなことがある。誰にでも。
何かのせいにしてしまえば楽になる。それが答えではなくても。

人を殺める…日常において無縁であると思っていても
過失致死とか正当防衛とか意図せず加害者になることはあるし、そこにもさまざまな背景があることを思えば全てを責める資格は誰にもない。
とは言え…これに関しては到底納得のいくものではなく、モヤっと終わる。

エピソードの一つひとつは小学生でも楽しめそうなミステリーでめでたしめでたしと言う感じなのに、締めが急に闇。

今年の6冊目

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月23日
読了日 : 2023年3月23日
本棚登録日 : 2023年3月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする