あいまいな会話はなぜ成立するのか (岩波科学ライブラリー)

著者 :
  • 岩波書店 (2020年6月13日発売)
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4

・誘拐犯が子供を殺すと直接は言わないのは?
殺害予告をせず罪を減らすため?

現代の言語学は演奏=発話ではなく、
楽譜=発話の背後の共通点を研究

高次の理解 サリー・アン課題/疑信念課題
3歳以下、自閉症を除き後天的に獲得している能力

かもしれないという可能性の判断の部分が多い
論理の飛躍
説得力に欠ける、屁理屈

推論がほどほどで止まるのはなぜか
非効率な間接的表現を好むのはなぜか

情緒的
全部言わずとも察してもらえるのは、
話す側には効率的?
敵が来たときに役立つ

受け手には非効率?
イエスノーをすっ飛ばして理由だけ答えると、
情報量が増える
理解するコストをかけてでも価値がある

相手の「顔(面目)」を潰す危険度
親しさ+上下関係+文化
ただし、親しい相手に敬語を使うと喧嘩腰になる

ゲーム理論
対立するそれぞれが
自分の利益が最大になるよう行動する

警官に賄賂をほのめかすとき
間接的表現が最も利益がある

人間関係の種類
分かち合い、支配、等価交換

市場価値は需要と供給で決まるのに、
買い手はいつも同じ値段で売られていると思っている
値上げすれば激怒する
これは人間関係に相反する

言語にはデジタルな特徴がある
切れ目がある、言った言葉は消せない
表情や仕草は曖昧にできるが、
言葉はうやむやにできない
言葉もはっきりさせたくない
場の空気を壊す可能性がある

脳の神経細胞の活動電位はデジタル
0か1、電圧と持続時間は一定で頻度が高くなる

fMRI
酸素の有無による、
鉄分であるヘモグロビンの磁石へのなりやすさを測定

推論が収束するのは
連想ゲームで関連する語は
神経回路の安定状態へと移行する
関連していないものを結び付けるのは暴走状態である

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 言語・日本語
感想投稿日 : 2023年11月2日
読了日 : 2022年9月13日
本棚登録日 : 2023年11月2日

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