ダイヤモンド Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー)別冊 2015年5月号 [雑誌]

  • ダイヤモンド社 (2015年3月31日発売)
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【大前研一】
・平均していい、からは何の価値も生み出せない。
・問題なのは、先生が生徒に答えを与える教育。いま必要なのは自分の頭で考え、新しい答えを見つけられる人間。もっと大切なのは質問する力だ。これまで誰も気づかなかったような設問を考えだし、世界で一人だけの
答えを導き出せる人材こそが求められている。
・スマホで検索すればわかる、覚える価値0の暗記人間に価値はない。
・ファシリテーター役さえいれば、すぐにでも北欧型の教育を始められる。
・親のいうことも、先生のいうことも、上司のいうことも素直に聞かない。その代わりに、しっかりした自分の意見をもち、包み隠さずに主張する。自分の頭で考えるとはそういうことだ。
→多くの中の一人にならないためには、考えること。考えたら行動すること。それだけで「尖る」ための第一歩を踏み出せる。

【リンダ・グラットン】
・あなたたちは70~80歳まで仕事をすることになります。報酬や他者評価ではなく、自分が楽しめる仕事を見つけるべきなのです。
・対立を避けるだけの「いい人」はチームにいる意味がない。チームに対して自分の貢献をどれだけ多く賛同したかではかるのではなく、自分ならではの価値をどれだけ提供したか、で捉えなおすことが大切。
・人と違う見方を提示することが、自分の義務だ、と言い聞かせる。
→80年も生きるのに波風の無い人生はどうか?「定年40年」で生きてみてはどうか?とはいえ、明日死ぬかもしれないなら、やっぱり「ワクワク」することして生きていたいなぁ。

【冨山和彦】
・G型大学はアカデミックスクールとしてグローバルに通用する極めて高度な人材輩出を目的として、それ以外はL型のプロフェッショナルスクールとして、生産性向上に資するスキル保持者の輩出を目的とする提言。
・日本の大学で教えているものは、大多数の平均的な人々にとって、何の役にも立ちません。実社会で稼ぐ力に関わってこないものは、人生の糧にならない。大学の先生たちが考える知識的な意味での教養は、すべてネットで無償の公開授業にすればいい。
・地頭に差があることはどうしようもないこと。努力は貴重であるが、努力ではどうしようもないことはあるということは認めるべき。地頭は、足が速いとか体格の差と同じこと。こと人生に関わる問題では皆、きれいごとを言いがちです。努力すればなんでもできるなどと甘いことを言っていると、結局は若い人の人生を誤らせることになる。
→綺麗事だって言いたくなる...じゃないと自分の伸びしろがなくなってしまう気がするから。知識量では測れない、アイデア力、コミュニケーション力、リーダーシップ、などを身に着けていきたいのは確か。

【MOOCs(大規模公開オンライン講座)】
・スキルアップのために必要な教育、低価格で利用しやすく、目的に合致し、質の高い学習プログラムはないものだろうか?オンラインのコンピテンシー・ベース教育は、労働者の技能不足を埋めるカギとなる。大まかに言えば、学んだ知識とその活用能力を可視化するものだ。
・MOOCsの最大の特徴は、教育のモジュール化(より細分化された学習テーマ)だ。従来の履修コースという制約を取り払うことで、多種多様な、そして新しい
学問・技術分野からコスト効率よく組み合わせて学ぶことができる。
→学びの敷居が低くなることは歓迎。しかし、その分学びが軽視されることも起こり得る。使う側の問題なら自己責任なので一旦はいいが、提供する側がそうなら問題ありだ。「水を飲みたくない馬に水を飲ませて、あれ?案外うまいじゃん!もっと飲みたい!」という人生を変える教育をしたい。

【カルビー・松本晃】
・結果を出すために必要な知識・スキルは、「法律」「経理」「英語」。更に、「倫理観」「地頭」「コミュニケーション」「トラック・レコード」。
・地頭とは、論語の一説に「学びて思わざれば則ち罔し」という言葉がある。勉強ばかりで考えない人は、その勉強は何の役にも立たない。考えてばかりで勉強しない人間も「思いて学ばざれば則ちあやうし」。地頭とは、学ぶこと、考えることの繰り返しで養われる。
・学びの時間は自分で創る。投資には、お金と時間がある。自分の仕事が終わったらさっさと帰るべきである。理想は、午前7時に出社して、午後2時に帰る生活。
→単なる知識は不要、ということは誰しもが考えていること。進化し続けるためには学び続けるしかないのだ。

【出口治明】
・人間は好きなことを勉強するのが、一番楽しく、それが学習の原動力となる。もし好きなことが見つからなければ一度働いてみて、後で大学に行けばいい。
・「人・本・旅」から一度情報を収集した後は、それらの情報を引き出しやすく、取り出しやすいように、頭の中の箪笥を整理しておく。整理に最も向いているのが言語化。
→自分の心の動きを知る。そのためには、じっとしていてもなかなか難しい。働いてみる、人と交流してみる、異国の地へ足を運んでみる、外からの刺激で内なる何かのスイッチが入る感覚っていうものがあるのかも?

【藤原和博】
・成長社会では正解主義・みんな一緒。情報処理力が重要。「ジグソーパズル」的社会。
・成熟社会では修正主義・それぞれ一人ひとり。情報編集力が必要。「レゴ」的社会。
→みんな一緒には悪くない。集団出世主義、こいつが頑張るならおれも頑張るという学びの環境を創りたい。ただ、画一的な教育(DVDで授業を聞けばOKみたいな教育)はなくなっていいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年5月20日
読了日 : 2015年5月7日
本棚登録日 : 2015年5月20日

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