今起きていることは、すべてあなたに必要なんだ: ザ・ボディショップ、スターバックス元CEOが語る、46の一問一答 (一般書)

著者 :
  • 徳間書店 (2013年11月22日発売)
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感想 : 5
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2017年17冊目です。

元スターバックスCEO 岩田松雄さんが仕事に悩める人たちの相談の回答する形式で編集されています。46人からの人生相談に答えています。
岩田氏の本を読むのは、2冊目です。
前作は、『「情」と「理」 話し方の法則』という本でした。
その本の底辺にあったのは、
「to do good」ではなく「to be good」になれ!でした。
It is much more important how to be good rather than how to do good.
”いかになすか”より、”いかにあるか”ということのほうが大事であると。
「理」だけでも「情」だけでも上手くいかない。
これらをバランス良く保って事をなすには、「徳」を身に着けていかなくてはだめという主旨でした。
この「今起こっていることは、すべてあなたに必要なんだ」は、46人からの相談に答えていますが、そこに共通しているのは、徳のある考え方、生き方をしていこうというものだと感じました。

著者あとがき
生きていくのは誰にとっても大変なことです。中でも人生の長い時間を費やすビジネスの場面での悩みは深刻だと言えますが、人が悩むのは、諦めずに努力をしているから。逆に悩みを解決したいという強い意思が、また努力しようという気持ちも生むのです。つまり悩むこと自体は悪いことではない。大切なのは逃げずに問題と対峙し、自分なりの答えを導き出そうとする真剣な意欲があるか、無いかだと思います。
特に若い人たちには、「絶対大丈夫!」と自分を信じ、問題から逃げない気持ちと、「今のままでは明日はない」と自分に危機感を持ち、努力して欲しい。
「環境と他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」
いかなる場合も問題の原因は自分にあると受け止めることから始めなければ、
くらい悩みのトンネルから抜け出すことはできません。
不平不満からは何も生まれないということに気づいた者が成長するのです。

すべての悩みの回答に共通する著者の普遍的な考え方は、
「自分は何のために働いているのか?」というミッションを明確にすること。
悩みの中にいる人の多くが、「志」「目的」「使命」といった軸を見失っているのです。でも、会社や自分は何のために存在しているのかというミッションを心に強く刻んでいれば、人間関係の摩擦が起きても動じないという覚悟を備えることができるでしょう。自分のミッションをはっきりと認識することで、仕事に対する意義づけができ、「嫌な職場」が「ありがたい職場」へと一変するのです。
自分のミッションを明確にするためには、まず自分を知る必要がある。自分は何がしたいのか?自分は何が得意なのか?どのように社会に貢献していくのか?就職をするにしても、転職をするにしても、重要なのは会社研究以前に、自分研究。人と自分を比べて落ち込んだり、自分は不運だと嘆いたり、人を恨んだりしている暇はありません。内観を通して自分を見つめ直し、自分らしい生き方を見つけて欲しい。

徳がない生き方をしていると、使命感を持った働き方はできないと確信しました。

Q:「時間厳守」が軽視されている会社の風潮が許せない!
A:「一隅を照らす」存在になってください。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 岩田松雄
感想投稿日 : 2017年2月28日
読了日 : 2017年2月28日
本棚登録日 : 2017年2月28日

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