非常識経営の夜明け 燃える「フロー」型組織が奇跡を生む (人間性経営学シリーズ 2)

著者 :
  • 講談社 (2008年10月1日発売)
3.83
  • (11)
  • (16)
  • (12)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 114
感想 : 14
5

<目次>
「フロー経営」に学ぶ 岡田武史 1
「人間性経営学」シリーズによせて 2
前書き 9
第1章 ひと筋の光明 19
第2章 天外塾 29
第3章 経営学は人間学 41
第4章 「やり過ごし」宣言 51
第5章 楽しむことでV字回復ー出路の経営学 61
第6章 「アホ!」の真髄 71
第7章 「楽しい!」の真髄 85
第8章 破綻を誘う経営学 95
〇「天外塾」実況中継1 105
第9章 「老子」再発見 113
第10章 ピラミッド型組織の問題点 127
第11章 新しい潮流 137
第12章 ムカデ競争の呪縛を逃れて 151
第13章 運命、そして情動や身体性への接地 161
〇「天外塾」実況中継2 173
第14章 ディープ・グラウンディング 183
〇「天外塾」実況中継3 192
第15章 徹底名信頼による活性化ーセムラーの経営学 207
第16章 甦るカウンターカルチャー 237
第17章 新潮流のルーツは教育学 249
むすび 264
参考文献 267
付録「人間性経営学」のケース・スタディ 269
<hr>
<メモ>
6 「人間性経営学」のキーワード
「プロセス指向心理学」アーノルド・ミンデル提唱 ユング心理学と老子の思想の統合
「長老方マネジメント」集団ワークにおけるファシリテーターの理想像が、アメリカ・インディアンの長老
「燃える集団」チームが凄まじい勢いで活性化し、あらゆる困難を克服し、ついには運まで見方につてけしまう現象
10 従来の企業経営は「あなたを信頼していませんよ」というメッセージを従業員に送り続けている。

第1章
26 革新的な企業経営を行っている企業
 ・ブラジル・セムコ社
 ・アメリカ・ゴア社
 ・アメリカ・パタゴニア社
26 経営者が従業員を徹底的に「信頼」すること。無政府状態・ボトムアップ。上からの指揮統制はない。階層型組織運営もない。
  セムコでは、清掃係にも財務諸表の読み方のトレーニングをしている。

第2章
31 チームの凄まじい勢いでの活性化。スポーツの世界では「ゾーンに入る」と表現される。
32 チクセントミハイの「フロー理論」 ガルウェイの「インナーワーク」、深層心理学・トランスパーソナル心理学
38 古い脳が極端に活性化した状態が「フロー」
40 「ことばでは記述できない」 禅の説法、天外塾

第4章
52 インナーワーク
テニスプレーにおいて、指示・反省する自分=「セルフ1」が、常にプレーしている自分=「セルフ2」を妨害している。「インナーワーク」というのは、いかにセルフ1の妨害を軽減するかというテクニック(ガルウェイ)。

第6章
72 物事の本質のことを、「プロセス指向心理学」という新しい心理学を提唱したアーノルド・ミンデルは「タオ(道)」と呼んだ。タオというのは、いにしえの中国の賢人の老子のことばだが、宇宙の秩序の本質、あるいは、大自然の大きな流れを意味する。
80 トヨタ
奥田「半分もわからんなあ。ちょうどいい。俺が全部わかるようならやらんほうがいい。これでいこう」
豊田章一郎「何でこんなことを会社一の年寄りなんかに説明するんだ。そんなことは年寄りに相談せずに勝手にやれ」

第7章
86 精密な経営システム、経営分析という名のアラ探し

第8章
102 タオの痕跡
経営学は、成功体験が出発点なので、タオの痕跡は残っている。しかしながら、それは生々しいタオそのものではない。タオの痕跡を文章で読んで、生々しいタオを肌で感じることができる人は、多くはいない。

第9章
123 統制はタオの天敵
指導者の分類
最上の指導者は誰にも知られない(誰も知らない)。その次の指導者は人々に親近感があり、ほめたたえられる。その次の者は人々に畏れられる。最下等の指導者は、人々に軽蔑される。『道徳経』第十七章

第10章
132 ピラミッド型組織
ピラミッド型の組織は、人間を自我の肥大へ導く力をもっている。コントロールできる部下の数が増加することに、自らが成長したかのような錯覚をする。これは人間本来の意識の成長・進化の道程からいうと成長に逆行する脇道だ。ピラミッド型組織と人間の意識の成長・進化は、基本的には矛盾しており、相容れないのだ。

第11章
147 (『コア・コンピタンス経営』ゲイリー・ハメル著で)グーグルのセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジがともにモンテッソーリ校出身であることを特記している。チクセントミハイが「フロー」の研究に着手する50年も前に、「フロー」という現象を発見し、それを中心にした教育学を提唱した人がいた。その人の名が、マリア・モンテッソーリなのだ。

第12章
159-160 人間性経営学要点
(外的特徴)
 1.組織がない。もしくは希薄。
 2.デジションは現場にまかされている。多くの従業員が企業全体の方向性の決定に関与する。
 3.なるべくルールを少なくする。各自の常識にゆだねる。
 4.過度な数値的分析を避ける。経営の内容を直感的に把握するように訓練。
 5.情報はすべての従業員に公開。
(内的特徴)
 1.従業員を徹底的に信頼。
 2.人間の本質、深層心理に十分に配慮。
 3.参加意識に支えられた「やる気」を重視。
 4.指示・命令が少ない。
 5.論理よりも直感。
 6.楽しさ、高揚感、フロー、内発的動機を重視。

第13章
168 人間力の三つの要素
「情」と「徳」と「ディープ・グラウンディング」
172 ディープ・グラウンディング
情動や身体性を統合し、深いレベルの本質的な自分自身に接地し、自分は本当に何を感じ、何を求めているかが実感できるようになること。

第14章
186-188 古い脳を鍛える教育とは
何かを創造すること。農業・園芸などの宇宙の創造、大工仕事・機械製作などの人工物の創造。演技やスポーツなど、身体性に接地する体験。
187 近代文明人は、ほぼ全員、情動や身体性を切り離した状態で生きている。
189 『ここまで来た「あの世」の科学』本人著

実況中継3
200 スティーブ・ジョブスーサンフランシスコ禅センターの高弟。

第15章
208 深層心理学
カウンターカルチャー 参加者経営、上司を部下が評価
ルールと組織図を全廃

15章から付録まで要メモ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月5日
読了日 : 2011年1月21日
本棚登録日 : 2018年11月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする