アスラ王国編完結。
「人神との戦い」という新たなゲームが明確に定義された巻のように感じました。
目標設定、敵駒の探索、策略、戦闘。
フォーマット化されたことにより、それが裏切られる可能性も含めて、新しい始まったゲームを楽しんでいきたいです。
◆オルステッドの秘密
色々と腑に落ちました。
転移事件に対するオルステッドの「こんなことは初めてだ」は、思っていたよりも重い意味を持っていたわけですね。
こうなってくると、ルーデウスやナナホシの召還が何によって発生したか、尚のこと気になってきますね。
転移したはずのもう一人の行方は分かっていませんし、そのあたりも関係してきそうですね。
◆ルーデウスの決意
アスラ王国での戦いを受けて、気を引き締め直すルーデウス。
これまでも、調子に乗らないように、気が緩み過ぎないようにと、彼は何度も自分を律してきました。
ただ個人的には、それでも結局気が緩んでいるように見えて、あの決意は何だったのかと正直不満に思うことがよくありました。
しかし、今回ふと思ったのは、そういうものだよな、ということです。
そういうもの、とは、諦観で言っているのではありません。
上手くいっている時でも「次も何事も無いように頑張ろう」と、その都度気を引き締め直して頑張っていく、それが出来ることが大事なんだと思うんですよ。
オルステッドのように、常に緊張感を持って油断なく生きられる人もいるとは思いますし、物語の主人公には求められがちですが、ルーデウスは、あるいは私は、そういう生き方で幸せを両立できるかと言うと、違うだろうなと。
正しく在る必要はない、幸せで在るべきなんですよ、そしてそれを守るために、より幸せで在るために頑張る。
ルーデウスの姿は、凄く等身大的で、間違うかもしれないけど、これで良いんだなと思えるものだと感じました。
- 感想投稿日 : 2022年9月2日
- 読了日 : 2022年9月2日
- 本棚登録日 : 2022年9月2日
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