幼女戦記 (18) (角川コミックス・エース)

  • KADOKAWA (2020年4月25日発売)
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本棚登録 : 336
感想 : 4
4

アニメ1期及び劇場版視聴済。
回転ドア作戦完遂、掃討戦へ。二〇三は連合王国のエース級二個大隊と遭遇戦。
ターニャ視点でこれまでの総括と、平和への希求……と水着の話題などに触れられ、ターニャの人間的な面を整理して描かれた印象でした。

◆エース・オブ・エース
ドレイク大佐強すぎでしたね。
アニメでは「ターニャvs存在Xとその使徒」という構図にすることでドラマ性を上げていましたが、コミカライズ(原作も?)では実存性重視というか、神の介在なくしても各国それぞれ強い人はいて、それぞれ頑張って、国のために戦争している感じですね。
また、各キャラの動機や感情の導線がしっかり描かれており、納得もしやすく感じました。
翻って、アニメでは良くも悪くも記号的でわかりやすく作ってあり、それぞれメディアの長短を活かしているように感じます。
こういうことを感じられるコンテンツは良コンテンツだと思っているので、どのメディアでも素晴らしい制作陣に恵まれた作品だなぁと痛感しました。

◆ヴィーシャ
シリアスなシーンでもギャグシーンでも、ヴィーシャのターニャ愛が炸裂した巻でしたね。
成長も著しい。
ターニャは「個」としてほぼ完成された存在だと思っていますが、今世では様々な数奇な縁によって、強い絆で周囲と結ばれていっているのが良いですね。
その背景が裏表ない利他精神から来るものでないことが、特に素晴らしい。
成果を出し、(情が移っていないわけではないけど)判断はあくまで戦略的な見地から合理的に下す、そして成果を出す。
……というのを踏まえた上で、部隊員(特にヴィーシャ)と絆を深めて、ヴィーシャとああいった会話をしている、というこのバランスが良いですよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2023年2月21日
読了日 : 2023年2月21日
本棚登録日 : 2023年2月21日

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