惑星のさみだれ (7) (ヤングキングコミックス)

著者 :
  • 少年画報社 (2009年4月30日発売)
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本棚登録 : 647
感想 : 23
4

面白い。
子供側として半月の背中を追っていた夕日が、今度は大人側として子供たちを引っ張る役割に回っている。
滅茶苦茶熱い展開。
と同時に、さみだれからは半月に似てきたと警戒される。
良いバランスですね。

そして、本巻はその子供側である茜太陽を中心とした巻でもあります。
家族の中に繋がりを見出せず世界を呪っていた少年が、他の騎士たちとの交流の中で自分の好きなもの、大切にしたいもの、繋がりが育まれていく。
これまで夕日を中心にそういった物語を見てきましたが、そういう世界を呪う役回りが茜くんに移り、そして彼の中でも少しずつ形が変わっていっている感じですね。
こうなってくると、世界を呪う気持ちは作品の中から消えていって、「世界を壊す」動機(アニムスにしろさみだれにしろ)がそういった後ろ向きなものじゃなくなっていくのかな。
そのとき、さみだれが独りになってしまわないかがちょっと心配です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2022年7月2日
読了日 : 2022年7月2日
本棚登録日 : 2022年7月2日

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