中高年ひきこもり―社会問題を背負わされた人たち― (扶桑社新書)

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  • 扶桑社 (2019年11月2日発売)
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感想 : 10
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この日本の100万人以上いるのではないのかというひきこもり問題、中高年ひきこもり問題を本にされて世の中に出版されたことはとてもいいことだと思います。

多くの複雑な問題がたくさんあると思います。
親も家族も学校も医者も支援機関も役所も手助けにはならない。誰に、どこに相談していけばいいのかもわからない。
自分も、家族、親もどんどん高齢化していく。インターネットを使える家やひきこもりはまだいい方でインターネットを使えない家族やひきこもりも存在がする。

根本的に人間関係があることは明らかなことです。
それは家族、学校、社会、職場とかでの人間関係が苦手で大きな負担の人たちが引きこもりになっていくのだと思います。
人によっては家族との人間関係ですらも大きな精神的負担の人たちもいます。
そうなるとどこにも自分の居場所がなくなってしまい、自分の部屋が一番居心地が良くて、自分の部屋に引きこもってしまい、家族ともうまく付き合えないばかりか、外で新しく人間関係を作っていくことができなくなっていってしまう。

率直なところ、ひきこもりの人たちのことをどうしたらいいのか誰もわからないと思います。
正直なところ、特に年齢を重ねていってしまったひきこもりの人たちは、これからどんなに自分なりにコツコツと勉強して頑張っていったとしてもろくな働き方、生き方、人生を生きていけないのではないのかとも、とても暗い思いになってしまいます。

それでもたとえどんな年齢、境遇の人達だとしても、少しでもコツコツと無理せずに、人と張り合っていこうとはせずに、自分なりに勉強をして頑張って生きていくしかないのですが。

ろくに人間として成長ができなくて、ろくな働き方、生活、人生ができないのではなんのために生まれてきて、生きているのか。

本の中で「ただ生きていればいい」「人間は生きているだけで価値があるし、それだけで十分だ」というのはだいぶ違うと思います。

人間・多くの日本人の生き方としてそんなに甘いものではなくて、根本的な問題として「ただ生きていくことですらもが困難になってきているのがいまの日本社会・日本人の置かれている境遇」ということがあると思います。

それは太古の時代からの島国の先住民・原住民の多くの日本列島の住民の、ただなんとなく生きていくという生き方、生活としてでは、今の日本社会の中ですらも完全に通用がしなくなって、ろくな働き方、生活、人生ができなくなってしまってきているという日本人としての精神的に根本的に大切な問題だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年10月1日
読了日 : 2021年10月1日
本棚登録日 : 2021年10月1日

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