ユダヤ式Why思考法

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  • 日本能率協会マネジメントセンター (2015年5月17日発売)
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・ユダヤ人は質問する人、日本人はしない人
・自分はこう考えるが、あなたはどう考えるか聞かせてくださいと議論を挑むことが重要
・自分がどう考えるのか、なぜこの意見に与するのかを自分の言葉で述べることで思考力が鍛えられていく
・複数の論点から議論してはじめて、物事の本質に近づくことができる
・ヘブライ聖書は、思考の枠、因習、思考停止から自分を開放し、柔軟で自由奔放な思考、魂の開放を手に入れること、精神の自由、魂の自由を達成する物語
・すべては想定可能である
・ノアの方舟的発想:地球はいつか滅びる。そのとき、人類の存続をかけて火星に送り込まれるのは誰か
・多くの日本人には宗教に基づく絶対的な「物差し」が存在しない。正義や価値基準がその時々のマスゴミや世論に左右されている
・感動や同情といった安易で心地よい感情で、思考を停止させてはならない
・冷静に物事を捉え、さまざまな視点から徹底的に考えることで、世論や世の中の空気に左右されない自分なりの物差しをもつことができる
・中絶禁止の論点:受精卵が「一つの生命(人間)」とするか
・まず失わなければ何も得られない ex.アナ雪
・幸せを妨げるものを無意識に溜め込んでいるなら、まずは捨てることを意識する。
・重視するものとそれ以外のものを選別することが重要
→残す(今すぐ着手/あとで着手)/永久に捨てる
・人々の暮らしにインパクトを与える技術革新を ex.アシモvsReWalk
・誰を殺して誰を生かすかは神のみが決めることであり、人間が勝手に命の重さを決めてはいけない
・法律は日々変化するが、本質とは時間が経過しても変わらないもの。
・営業は「なぜ人はモノを買うのか?」を考えると、必然的に「人間とは何か」という本質論にたどりつく
・神の視点:自分からでも相手からでもなく異次元に自分を置き、そこから自分と相手をみる
・制約を受け入れながらどうやってビジネスを成功させ、利益を拡大し、その利益を社会に還元させていくかを考える ex.安息日
・呪縛や思い込みから自分自身を開放し、無限に広がる可能性を見出すための有効な手段が、長期的視点で物事をみることである
・7年周期で世の中の動きを捉えよというユダヤの教えは、きたるべき不況や困難をあらかじめ察知し、万全の準備でその時期を乗り切るための知恵
・「認識」「事実」「真理」の違い ex.泥棒
→二次元の視点、観客の視点、神の視点
・ビジネスとは、人間を相手にするものだから、人間に対する理解がモノを言う
→テクノロジーや社会構造が変化しても人間の本質は変わらない
・「How」ではなく「Why」で考える ex.ロボットプリンターとスマートメガネ(なぜ血液なのか?)
・日本企業の売るものに「品質や価値は変わらないのに何十倍何百倍もの対価を支払わせる」ものがある?
・古びたしくみにしがみつきあくせくするのではなく、人を動かすしくみを自分たちでつくりだす。
ex.乞食のお金の稼ぎ方:キリスト教の多い地域で、ユダヤ人にばかりお金が積まれているように見せかければ、人々は十字架を持ったキリスト教徒を応援したくなるという心理を利用したもの。
・捕鯨の論点:残虐な殺し方
・論点の掴み方:相手の主張の背景にはどんな哲学があるのかを考える
・弱者保護:神は弱者が生きていけない社会を望んでいない
・守備範囲を明確に:ビジネスモデルの中核を何にするかということ
ex.Amazonは一貫して「物を届ける」ことに特化。一方楽天は多種多様なサービス提供。
 アマゾンは何で儲けるかがはっきりしているが、楽天は日本的であれもこれもと手をのばす。
 その結果、ネット金融会社になったとしたら、なぜ最初からネット金融に特化しなかったのか、
 回り道は時間と経営資源の浪費ではなかったのか、となる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年3月15日
読了日 : 2020年1月16日
本棚登録日 : 2020年1月16日

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