明治大正見聞史 (中公文庫)

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  • 中央公論新社 (2005年8月26日発売)
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140503 中央図書館
群馬出身の生方は、早稲田に学び、書生として明治終盤の東京に、そして朝日新聞の記者として引き続き東京に暮した。100年前の東京の風俗が、つい10年くらい前のことのように甦るような気持ちになる。
関東大震災の体験談が、とてもリアルに感じられる。子供が6人、ちょうど赤ん坊が生まれた直後であったとのこと。のんびりとした筆致であるが、よくそんなに落ち着いていられたものだ。そして朝鮮人暴動のうわさが駆け巡り、追い立てられるように避難を迫られてしまうという、災害直後の社会パニックの恐ろしさが、ぞくり、とくる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史・文化
感想投稿日 : 2014年5月3日
読了日 : 2014年5月3日
本棚登録日 : 2014年5月3日

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