混沌とした動乱国で、政府や米軍の公式発表、街の噂、通信社の報ずるニュースなど、飛び交うさまざまな情報の氾濫の中から、どのように情報を取捨選択し、個々の事象の表層下に潜む真実を如何に読み取るか。
新聞社のベトナム特派員として現地に赴いた日野啓三氏が、もがく様にして嗅覚を身に着けていく過程が振り返られています。
インターネットが普及し、虚実入り乱れた情報が飛び交い、政府やマスメディアが国民の信頼を得ておらずデモが頻発する3.11後の現代日本において、この本に書かれていることは全く古びていないどころか、かえってヒリヒリとした実感を伴って読むことができました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2012年9月1日
- 読了日 : 2012年8月28日
- 本棚登録日 : 2012年9月1日
みんなの感想をみる