コンサル一年目が学ぶこと 新人・就活生からベテラン社員まで一生役立つ究極のベーシックスキル30選
- ディスカヴァー・トゥエンティワン (2014年7月30日発売)
私自身は50歳を過ぎてしまったから改めて感じる。
こういう初心を思い出す書籍は本当に大切だ。
普段疎かにしてしまいがちなところを気付かせてくれる。
「正しく働く」というのは、なぜこんなにも難しいのだろうか。
そもそも「正しく働く」の定義が何か分かりづらい。
私の意図するところは、本書に書かれた基本を忠実に実行することだ。
記載されていることはイチイチ正しい。
間違っていることは何一つない。
「本書のこの論は違う。こうじゃないか」と言えるものか。
それぐらい書いてあることは普遍的であり、ゆえに「正しい」のだ。
仕事をする上では、本書のようでなくてはいけない。
しかし、人間というのは手を抜いてしまうのである。
入社1年目の新人の時は、会社で働く全員が先輩だった。
だから先輩方からは細かなことも指摘された。とにかく色々な人から指導された。
時にはこっぴどく怒られた。
いつか自分もそれなりに一人前になり、後輩が出来たり、部下が出来たり。
そして自分が指導する側の立場になる。
怒られるのは嫌だったから、そういう立場を望んでいて、いつか辿り着いた訳だ。
一丁前に部下を怒ってみたりする。
しかしながら今、50歳を超えて大して出世もせずという自分。
怒ってくれる先輩たちはご卒業してしまった。
まだ数名先輩は残っているが、仕事に対するギラギラ感を持ち続けている人も稀有だ。
むしろいい感じで肩の力が抜けて、仕事をサボる訳ではないが、決して私を怒るようなことはしない。
もちろん私だって30年以上も社会人をしていれば、率先して怒られるようなことはしない訳である。
そんな私も、後輩や部下の指導をすることは今でもある。
しかし、私が入社1年目を指導するのはとても気を遣う。
当然間違っていることをしていたら指摘をするのだが、私よりももっとしっかりとした30~40歳代の超優秀な上司がいるのだから、そこは様子を見ながら応対をした方がいい。
そういう意味で改めて本書を読んで、「普段から自分でも実践しているし、大切にしていることだ」と思った。
普段やっていることは間違っていないということだ。
だって、私自身も先輩方からこれらのことを叩き込まれた訳だからだ。
本書は「1年目」をターゲットにしているが、個人的には2~3年目の若手の方が心に刺さるのではないかと思う。
仕事に慣れてきた頃で、先輩たちを面倒に思う時期だ。
下手すると、自分のことを嫌っていて、それで怒っているのではないか?と勘繰ったりしてしまう。
だからこそ、そうではない「普遍の正しさ」をこうして見せることに意味があるのではないだろうか。
本書を読んで、昔自分を怒ってくれた諸先輩方の顔が浮かんだ。
ここに書かれたように、全く同じ怒られ方をされたこともある。
改めてここで気を引き締めたい。
愚直に、とにかく愚直にこれらを実践し続ける。
それが私にとって何よりも大事なことなのだ。
(2022/1/25)
- 感想投稿日 : 2022年1月25日
- 読了日 : 2022年1月25日
- 本棚登録日 : 2022年1月25日
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