「夢を見ること」のもう1人のヒーロー、ハーディが今作のヒーロー。
ヒロインは世界的大富豪のトラヴィス家の一人娘ヘイヴン。
リサ・クレイパスには珍しく(?)前編ヘイヴンの一人称。
今作は、個人的に辛い物語。
わたし自身もヘイヴンの元夫のニックと同じようなタイプと付き合っていたので、読んでると「わたしもこうされた」「こう言われた」と発作に襲われた病気の豚みたいに泣くことになる。
ハーディは確かに、「夢を見ること」でトラブルメーカーの役目を果たしたので、どんな魂胆があるんだろうと不安にさせる。
ハーディが表面上、忍耐強く寛容的で愛情深いので、ますます裏切りがあった場合を考えて、怖くなる。
でも、最後にちょっとしたミスは犯すものの、ずっと信頼できるいい人でした。
しかし、トラヴィス家のヘイヴンの対する過干渉と過保護な感じは、気の毒なくらい。
母親もヘイヴンの個性を認めなかったし、大人になるまであんな風に全員でヘイヴンを扱ってたなら、もっとひねくれててもおかしくないと思う。
確かに「夢を見ること」で登場した時は、ちょっと変わってるお嬢さんだったけど(笑)
最後ニックが捕まったのは嬉しいけど、ヴァネッサがただヒューストンを出て行っただけってのが、クヤシイかな(笑)
個人情報を教えるだけじゃなく、家に入れるコードまで教えたら、そしてそれによって殺人に発展するような事件が起きたんだから、もちっとスッキリ蹴りをつけてほしかったな。
ハーディは良い男だけど、わたしは「ケイジお兄ちゃんが一番好き♡」だな。
素晴らしかった。☆4つ。
- 感想投稿日 : 2016年8月3日
- 読了日 : 2016年8月3日
- 本棚登録日 : 2016年8月3日
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