偽りの祝福は公爵のあやまち (ラズベリーブックス)

  • 竹書房 (2014年2月10日発売)
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感想 : 4
4

<ロンドンでもっともすばらしい愛人たち>シリーズ三部作の最終作。
父親がそれぞれ違う三兄弟の、末っ子エインズリーがいよいよヒーロー。
相手は親友で従兄弟のウォルホートの妻であるジェーン。
三年前ウォルホートとエインズリーは二人で飲み明かした夜に馬車の事故をおこし、ウォルホートは下半身不随になり子供を望めなくなった。
妻のジェーンはストレスで流産。
三年後の現在、ウォルホートからエインズリーに驚愕の申し出があった。なんと妻のジェーンに子供を授けて欲しいと言うのだ。
密かにジェーンを想っていたエインズリーは・・・。


三兄弟の中で一番責任感が強くて、自分の周りを守りたいという気持ちの強いエインズリーがヒーローと言うことで楽しみにしてた。
ウォルホートはろくでなしと思うけど、なんでそんなにエインズリーが彼をこんなに庇ったり親友として扱ってるのか判らない。
ジェーンも、なぜこんなにひどい目にあってるのに、愛してるというのか判らない。
一度もウォルホート相手に怒って、傷ついたか話してないよね。
エインズリーには怒ったり泣いたり、わめいたりしてるのに。
死にそうな人、ハンディキャップのある相手には何されても我慢しなきゃならないから?
ヒーロー、ヒロインとも、何故そこまでウォルホートを愛せるのかわからん。
そうならもっと「こんな人物だったら仕方ない」と思わせるような魅力的な場面書いて欲しかったな。
ところでちょいちょい、「ウォルホート」と書く所が「ウエストクリフ」ってなってたけど、訳者の間違い?それとも作者が間違ってて、気付かずそのまま訳した?誰もチェックしないの?

今回一番切なかったのは、レオ。
テッサは一番残酷だと思ったわ。
結局、レオが幸せになったんでよかったけど。

ウォルホートの死因がイマイチ判らなかったのだけど、著者あとがきを読んで納得。
昔の医者の知識の無さって怖いよね。瀉血とかヒルとか。

今回はいかにエインズリーが素晴らしのかってお話だった。聖人並。
最後は本当にハッピーで良かったと思う。

☆はぎりぎり4つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ヒストリカル・ロマンス
感想投稿日 : 2016年8月10日
読了日 : 2016年8月10日
本棚登録日 : 2016年8月10日

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