名前に「やばい」がついている本を見ると、ただマーケティングがうまいだけの中身のない本ではないかと警戒してしまうが、ヤバい経済学は違う。
本書は、日々の出来事や謎が話題の中心だ。スポーツ、選挙、犯罪、車、子供の成績、人種差別などの具体的な話題における小さな疑問に対して、経済的なツールを使って応えていく。人間がインセンティブシステムにのっとって行動することを前提に、疑問を解き明かす。
特に印象に残った話は、日本の相撲界での八百長、学校の先生の不正、アメリカでの中絶禁止による犯罪率の増加の話で、公開されているデータを解析していくことで、こんな面白くて不都合なことが見えてくるのかと驚いた。著者は人と違う情報を得ているからすごいのではなく、同じ情報をみて人とは違うことを考えられるからすごいのだ。
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- 感想投稿日 : 2023年8月31日
- 読了日 : 2021年9月30日
- 本棚登録日 : 2023年8月31日
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