ヤバい経済学〔増補改訂版〕―悪ガキ教授が世の裏側を探検する

  • 東洋経済新報社 (2007年4月30日発売)
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感想 : 17
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名前に「やばい」がついている本を見ると、ただマーケティングがうまいだけの中身のない本ではないかと警戒してしまうが、ヤバい経済学は違う。
本書は、日々の出来事や謎が話題の中心だ。スポーツ、選挙、犯罪、車、子供の成績、人種差別などの具体的な話題における小さな疑問に対して、経済的なツールを使って応えていく。人間がインセンティブシステムにのっとって行動することを前提に、疑問を解き明かす。
特に印象に残った話は、日本の相撲界での八百長、学校の先生の不正、アメリカでの中絶禁止による犯罪率の増加の話で、公開されているデータを解析していくことで、こんな面白くて不都合なことが見えてくるのかと驚いた。著者は人と違う情報を得ているからすごいのではなく、同じ情報をみて人とは違うことを考えられるからすごいのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2023年8月31日
読了日 : 2021年9月30日
本棚登録日 : 2023年8月31日

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