Fermatの最終定理、Poincare予想、Riemann予想は、理系の人ならば一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
前の2つの問題はすでに解かれているが、Riemann予想はいまだ未解決である。
本書は、いまだ未解決であり数学上重要だと思わえれる問題に焦点をあて、第一線で活躍するプロの数学者が比較的平易な言葉でその問題の内容や歴史を解説している。
比較的平易といいつつ、現代数学の未解決問題であるので、どうしもて専門的になってしまうのは致し方ない。
またすでに解かれているが歴史上重要な問題、Fermatの最終定理やPoincare問題も解説されている。
しかし、各テーマを書いている数学者の方々、物書きにでもなったほうがいいのではないかと思うくらい文章が上手です。一流の数学者は、一流の物書きでもあるのですね。
もしかしたら、何かしらの共通項があるのかもしれません。
唯一(?)ためになったのは、P=NP予想で解説されていた部分で、よくある論理問題。
たとえば、
田中「この中にウソつきが1人だけいる」
鈴木「この中にウソつきは2人いる」
木村「この中にウソつきは3人いる」
佐藤「木村は正直者だ」
金子「佐藤は正直者だ」
なんて問題を考える。
これを機械的に解くことはできるだろうか?
実はできる(が、NP完全問題)。
論理式を構築し、その論理式が正しくなるような組み合わせを選べばよいのがだ、上の文章を論理式で構築できるだろうか?
(変数をどのように選ぶか、が一番の難関ですね)
他にも、Hodge予想やBSD予想なんて聞いたことはあるけれど・・・という問題も収録されているので数学が好きな人は楽しめると思う。
専門知識も必要ない(あれば、もちろんベターですが)。
まぁ、代数的位相幾何学の専門知識を持っている人なんてそんなに多くはないけれど・・・笑
- 感想投稿日 : 2016年10月12日
- 読了日 : 2016年10月12日
- 本棚登録日 : 2016年10月12日
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