音楽という形式のなかで音楽が評価され形成されていく、閉ざされた音楽に対して、現代音楽の研究を通して本当の音楽を追い求める学生たちの話。
作曲科に在籍し完璧なピアノの演奏力を持つ義兄へのコンプレックスと、あこがれの女性への思い、捨てきれない音楽への情熱によって、現代音楽の魅力にとりつかれていく主人公。
音楽の理想とうんちくを熱く語る先輩のアオカン(6浪してる)のキャラが面白く、読者の案内役としても重要な存在である。
元気のない主人公に「失恋か?」と聞き、「そのやるせない気持ちが現代音楽には大事なんだ!」と和音の説明をする場面が大好き。
その後、ジョン・ケージの「4分33秒」で主人公の意識が宇宙にまで飛んでいく描写も良かった。
ミュジコフィリアとは"音楽中毒者"の意味。早く続きが読みたい。
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カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2011年8月14日
- 本棚登録日 : 2011年8月9日
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