伸ばした手が、相手のからだに届くということ、肩を叩き、じかに目を見て話せることは、格別の価値を持つ。地球の裏側とだって、通信が可能になっているからこそ、逆に、<会える>ことの尊さが分かるのだ、と。
肌に触れたら、体温を感じる。
機械を通さない声は、じかに鼓膜を震わす。
涙のしずくをぬぐってあげることも、おなじ食卓につくこともできる。
(P.192)
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- 感想投稿日 : 2012年5月28日
- 読了日 : 2012年5月28日
- 本棚登録日 : 2012年5月28日
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