電磁気学 I 電場と磁場 (物理入門コース 3)

著者 :
  • 岩波書店 (1982年11月12日発売)
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本棚登録 : 161
感想 : 10
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素粒子のM2の先輩(わかりやすく書くならば、素粒子論を専攻する、修士課程2年の学生で、素粒子論とはつまりは物理学の中でも、もっとも窮極的なものを探求する学問で、もはや将来物理で食べていくことを決めているわけで、しかも、実験分野ではなくその理論をやろうとする、とっても優秀な先輩)が言うには、「長岡さんのこの本の分かりやすさはハンパないと思う。」いやいや、自分の感想も述べなくては。そうだなあ、僕はそんなに気に入ったってことはなかったかな。第2巻も読もうという気にはならなかったし。ちなみに電磁気学っていうのは面白くて、たいがいの課程では、まず帰納的に歴史を辿る。そして、諸現象が4つの方程式にまとまるということがわかって第一部終了。第2部はそれらの方程式(マクスウェル方程式)から、何を説明出来るか、何が分かるか、予言出来るか、っていう演繹的な議論。そういう物理の2つの方法を教えてくれる電磁気学でして、この本の第1巻もまさに帰納的な部分に相当してる。この部分は面白いんだけど、マクスウェル方程式に集約されてしまうので、正直に言えばのちのち使うことはないのだろう。電磁気でむずかしくって、大事なのは後半の方で、前半はベクトル解析をちゃんと教えてくれれば、あとは書き方が面白いかどうかだと思うなあ。そういうことになると、僕はファインマンのものが好き(訳には目をつぶりつつ)。この本は1年生のときに、BOOKOFFで100円で発見、びっくり、即購入。実は一時期Amazonでも1円で売ってたりしたけど、また上がってます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2009年12月11日
読了日 : 2009年12月11日
本棚登録日 : 2009年12月11日

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