ゴムはなぜ伸びる?: 500年前、コロンブスが伝えた「新」素材の衝撃 (東京理科大学・坊っちゃん選書)

著者 :
  • オーム社 (2007年9月1日発売)
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感想 : 5

理科大による中高生向けの、潜在的な理科好き生徒を顕在化するためのシリーズ。第1章,第2章がゴムの仕組みの話で,残りは応用が中心。勉強には余り役に立たたなそうだけど、面白かった。カラフルなタイヤの話とか。数式は全く出てこないし、化学式もちょっとしかないけど、ふつうの中高生には難しそうな箇所もけっこうあるきがする。少なくとも僕は、非晶相とか言われても高校時代にはなんのことやらだったと思う。今もだけど。この本は工学系の書架においてあったのだけど、その辺りのゴム関連の本を見てびっくり。久保亮五の『ゴム弾性』、Treloarの『Physics of Rubber Elasticity』、その他、理学系の人の本や論文がまったく引用されたり参考文献にあがったりしていない。工業系の本は合成ゴム中心だけれど、それにしても、少なすぎる。理学界と工学界の断絶を感じる・・・ でも、理学系の本は理学系の場所に、工学系の本は工学系の場所に、よく適切に配架されているものだなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2009年8月18日
読了日 : 2009年8月18日
本棚登録日 : 2009年8月18日

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